「眼瞼痙攣」は目の周りの筋肉が収縮し、眼が開きにくくなる病気です。片側のこともあれば、両側のこともあります。中年以上の女性に多いです。
初期には、まぶしい、目をつぶっていた方が楽、目の乾き、目がショボショボするなど、ドライアイに似た症状がみられます。更に進行すると、自分の意志で目を開けようとしても、目を開けられなくなり、手を使って開けなければならないようなこともあります。
眼瞼痙攣は目のまわりの筋肉が、本人の意思にかかわらず、収縮してしまう状態です。このボツリヌス療法は、しわのばしなどで使用されるボツリヌス注射(製品名 ボトックス)を目のまわりの筋肉に注射し、眼をつぶってしまう動きを抑えます。しわ伸ばしと違って、眼瞼痙攣に対する治療は保険適応です。効果は3か月ほど持続します。その後、症状が再燃した場合には再度治療を行います。
まぶしさを抑える「遮光眼鏡」や眼がとじないように瞼を軽く支えてあげる「クラッチめがね(メガネ枠にワイヤがついており、まぶたを支えます)」のような対処方法もあります。
眼瞼痙攣、片側顔面痙攣のいずれにも、筋弛緩薬、抗てんかん薬、抗不安薬などの内服薬を使うことがあります。